株価やオプション取引に興味を持ったときに、よく聞くのが「SQ値」や「メジャーSQ(MSQ)」という言葉。
一体これは何を意味し、なぜ重要なのでしょうか?
この記事では、SQ(特別清算指数)とは何かから、SQ週の注意点、幻のSQリスク、持ち越しによる落とし穴まで、オプション初心者にもわかりやすく解説します。
✅ SQ(Special Quotation)とは?
SQ値(特別清算指数)とは、株価指数先物やオプションの最終決済に用いられる清算価格のことです。
たとえば、日経225先物やTOPIX先物、日経平均オプションなどの取引において、最終的な損益はこのSQ値を基準に確定されます。
なぜ必要なのか?
→ 通常の終値で清算すると、大量のポジションを持つ機関投資家が取引することで価格が大きく動き、不公平が生じるためです。
そのため、特定のルールに従って算出された“公平な価格”としてSQが用意されています。
🔢 SQ値の計算方法
SQ値は、各指数の構成銘柄の「その日の寄付価格(始値)」を使って計算されます。
たとえば:
- 日経225先物のSQは、その日に構成される225銘柄すべての始値を使って算出されます。
ここでポイント:
- 日経平均の始値 ≠ SQ値であることがあります。
なぜなら、日経平均の始値は気配値や一部未寄り銘柄を含んで算出されることがあるからです。
📅 SQ日はいつ?
SQの算出日は、以下の通りです:
- 毎月第2金曜日がSQ算出日(SQ日)
- 特に、3月・6月・9月・12月は「メジャーSQ(MSQ)」と呼ばれ、先物とオプションが同時に清算されるため、相場への影響が大きくなります
⚠ SQ週に起こりやすい値動き
SQ週は、大口のポジション解消や仕掛け的な売買が発生しやすく、相場が大きく動く傾向にあります。
- 水曜日:仕掛けが入りやすく「魔水」
- 木曜日:翌日のSQをにらんで荒れる「魔木」
- 金曜日:寄付でSQが決定され、思惑が一気に剥がれる日
🔍 特に、前日や前々日に不自然な動きがある場合は「SQ絡みの仕掛け」を疑いましょう。
👻 幻のSQとは?
「幻のSQ」とは、通常の相場とはかけ離れた異常なSQ値が出てしまう現象を指します。
たとえば:
- 一部銘柄が寄り付かず、極端な気配値が使われる
- ストップ高・ストップ安で寄らない銘柄が混じる
その結果…
- 相場の動きとは異なる「異常に高い or 安い」SQ値になる
- その値で清算されてしまうため、逆に動いた人が強制被弾するケースも
🚨 SQ持ち込みのリスクとは?
「SQ持ち込み」とは、オプションや先物ポジションを最終日まで保有したままにすることです。
この場合、強制的にSQ値で決済されます。
デメリット:
- 相場観が合っていても幻のSQにより損をするリスク
- 清算値で損益が確定されるため、リスクコントロールがしづらい
👉 初心者はSQ週の持ち越しは避けるのが無難です。
✅ まとめ|SQは“空気を読まない決済価格”。注意して取引を!
- SQ値=特別なルールで決まる清算価格
- 毎月第2金曜日に発表、特にメジャーSQは要注意
- 「幻のSQ」や「魔水・魔木」など、経験者でも難しい相場になることがある
- 初心者はSQ週に無理なポジションを取らないのが吉